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さくら舞うエルフの学園
華やかな桜の花びらが舞い踊る中、エルフの女子学生が新学期の通学路を歩いていた。 「わあ、さくらきれい!」とリリアンが感嘆の声を上げる。その瞳には桜の花びらが映っている。「えへへ、毎年見る景色だけど、感動するよね」とアイリスも嬉しそうに言う。ふわりと桜の花びらが3人の頭上を舞い、そよ風が髪をなびかせる。心地よい春の訪れを全身で感じ取っているようだった。 ユーシアは「きれいだけど、花粉が飛んできてくやしいんだよね」と鼻をかむ。その姿がお茶目に見えて、他の2人は吹き出してしまった。 3人は並木道を進み、遠くの街並みを見渡した。鮮やかな桜の花と青空のコントラストが美しい。街路樹の桜はまだつぼみの段階で、新緑の木々と混ざり合う光景が春の訪れを実感させてくれる。 「あっ、森の中だともっと桜の花が満開よ。行こう行こう!」とリリアンがうれしそうに言う。「うん!いいアイデア!」とアイリスも賛同する。ユーシアは「えー、遅刻するよ。花より授業の方が大事でしょ」と真面目な一面を見せたが、他の2人に引っ張られて森の中へ。 森の奥まで来ると、満開の桜が目の前に広がっていた。「わぁー!」3人は声をあげる。ピンクと白の花びらが舞い落ちる中、自然の美しさに魅了されている。 森から抜けると、街道を挟んで向かいに魔法学園が見えてきた。3人は橋を渡り、学園前の桜並木道を進んでいく。 風に舞う桜の花びらが3人の周りを舞い、まるで桜のトンネルのようだ。「きれいー!」リリアンが感動している。ユーシアは鼻をかんでいる。アイリスは桜の花びらを手のひらに受けては吹き飛ばしている。 学園の門のところまで来ると、クラスメートのエルフたちが続々と通学してきている。「おはよう!」「今日も気分は上々だね」とあいさつを交わしながら、みんなで教室へ向かう。 廊下の窓からも桜の花が見え、ピンク色に染まった風景が春らしさを感じさせる。3人は笑顔で教室に入っていった。これから始まる新学期を、仲間とともに楽しみにしている様子だった。