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相棒のようすがおかしい (4)

2024年03月26日 11時20分
使用モデル名:NovelAI
対象年齢:R18
スタイル:イラスト

「困るんだよねぇ。もう少し、しっかりしてくれないと」 「す、すみません」 「ふんっ!!」 俺から荷物をふんだくると、男は玄関のドアを荒々しく閉めた。横柄な態度にイラっとくるが、ミスをしたのはこちらの落ち度だ。 「……ご、ごめんね、セイル」 「いいって、気にすんな」 肩を落としたミアが、横でしゅんとしている。 あれからというものの、ミアの様子はどこかおかしい。話しかけても上の空で、ぼーっと考えごとをしていることが多い。激戦の疲れを取るため、町でできる仕事に切り替えていたのは幸いだった。 それでいてミアは、自分の不調を決して認めようとはしない。無理をしてるのは明白なのに、こっちが尋ねても空元気で誤魔化そうとするばかりだ。 「つ、次は手紙の配達だったよね。今度は気をつけるから……」 「ミア」 「ひゃあぁっ!! ななななな、何っ!?」 肩を掴むと、ミアは大げさにしっぽを跳ねあがらせ、身体をびくつかせた。弾けるように振り向いた頬は、真っ赤に紅潮しており、伝わる体温も熱い。 ……これは、重症だ。もう少し様子を見ようなんて、思った自分が馬鹿だった。 「行くぞ、ミア」 「ど、どこにさ?」 「宿屋だ」 「う、うえぇぇぇぇぇっ!?」 狼狽える様子を無視して、有無を言わさず両手で抱え上げる。火照ったように熱く、柔らかい太ももの感触が伝わってきたけど、そんなの無視だ。 「な、何考えてんの、セイル!? い、依頼はどうするのさ!?」 「そんなもんキャンセルだ。誰かに代わってもらう」 「ぼ、ボクは大丈夫って言ってんじゃんか! やだ、離してってば! はーなーせーっ!!」 暴れて抗議するミアを、強引に宿屋へと連れ帰る。こんなになるまで無理してたミアと、放っておいた自分。その両方に、俺は苛立ちを感じていた。 酒場で待機してた非番のメンバーに事情を話し、依頼を替わってもらうことにした。その代わり、割高の料金を交換条件で要求されたが……。 何故だかにやにやと笑ってるメンバーに見送られ、俺は寝室へと向かった。ようやく観念したミアの靴を脱がせ、ベッドの上に彼女を横たえる。 「え、えっとね、セイル……その、セイルの気持ちは嬉しいけど、いくらなんでも、急すぎて心の準備が……」 「今さら遠慮するような仲じゃないだろ、ミア」 「ぇ……ぁ、あぅ……」 顔を真っ赤にしたミアの身体に、布団をかけてやる。昔からしてるみたいに頭をぽんぽんと撫でてやると、ミアはきょとんとした表情を浮かべた。 「……へ?」 「ったく、具合が悪いんなら最初から言えって。短い付き合いじゃないんだから、それぐらいは俺にだってわかる」 「え? あ、えーと……」 「辛いんだったら、ちゃんと相談しろ。俺たちは相棒同士だ。違うか?」 ミアは目を白黒させたかと思うと、俺におそるおそるといった様子で聞いてきた。 「……ね、ねえセイル。もしかして、ボクが風邪か何かでこうなってるとか……そう思ってたりする?」 「違うのか?」 やがてため息をつくと、ためらいがちに口を開く。 「……っ……ょぅ、き……だよ」 消え入りそうな声で何かをつぶやくが、全然聞き取れない。 「すまん、ミア。もう少し、はっきりと言ってくれないか?」 「っ、〜〜〜〜〜〜っ!!」 「……ミア?」 「はっ……発情期、だよっ!!」 ……はて。 はつじょうき。 発情期って……そう言ったのか、こいつは。 「は、発情期ぃぃぃぃっ!?」 「言い直さないでよ、バカぁぁぁぁっ!!」 涙目になったミアの投げつけた枕が、俺の顔面に直撃した。

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ネットの片隅に生きる、なんちゃって物書きもどき。自作小説の表紙や挿絵をAI生成してます。画像生成はNAIを使用。主にPixivに生息。

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