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水澤さんの恋人 (AI Remastered)

執拗にセックスを迫る絢奈をなだめようとしたその時、再び玄関のチャイムが鳴った。 ドアの向こう側に立っていたのは、家出した絢奈を連れ戻すためにやって来た絢奈の父親である理一郎さんだった。 落ち着き払った様子で諭す理一郎さんと対称的に、絢奈はひどく取り乱していた。 普段の彼女は、品行方正で分別のある優等生だ。そんな彼女が理由もなく家出などしてくるだろうか。 ――そしてもし、ここ最近の絢奈の変調がこの人に関係するとしたら。 ざらりとした胸騒ぎを覚えた、その次の瞬間。 理一郎さんの言葉は、僕の予感を肯定するものだった。 「どうしてそんなに、私を拒むんだい? 今までずっと、あんなに愛しあってきたのに」 「やめて、父さん! 先生には何も言わないで!!」 「……理一郎さん。あなたは、まさか……」 「そうだ。私はこの子と肉体関係を持っている。私が何年もかけて開発してきたんだ。どうだい、娘の身体は気持ちよかっただろう?」 酷薄な笑みを浮かべる父親の手を振り払うと、絢奈は彼を押しのけ玄関を飛びだしていった。彼の所業に強い憤りを覚えつつも、今は絢奈を追いかけなければ。 陽が沈んで夜になった頃。僕はようやく絢奈を見つけることができた。繁華街の広場にある噴水の縁に腰かけ、クリスマス前の街路樹を彩るイルミネーションを、ただぼんやりと見上げている。 「先生……」 煌びやかな色とりどりの光に照らされた横顔が、僕を認めてゆっくりとこちらに向けられた。悄然とした様子の表情が、くしゃくしゃの泣き顔に歪んでいく。駆け寄って抱き締めた腕の中で、彼女は声をあげて号泣した。

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ネットの片隅に生きる、なんちゃって物書きもどき。自作小説の表紙や挿絵をAI生成してます。画像生成はNAIを使用。主にPixivに生息。

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