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皆のソックスを見せてもらう話
私は最近この町で色々な女性と仲良くなってきましたが、足元に注目した事があんまり無いなと思い立ちました。いつしかの寝顔の時のように皆に写真を送ってもらおうかな。玄葉以外に一斉送信っと。 早速、返信が集まりました。ただ、江楠さんだけはNGでした。 「馬鹿かい君は。何のメリットも無く私がそんな事に協力すると思うのかい?まあ、隠し立てして意味のある情報でもないし、情報だけなら教えても構わんよ。私のソックスなんてその辺の洋服屋で3足セットで売られている安物だよ。厚手で足が疲れにくい奴だ。見たければ店に行きたまえ。すまないが、宿城の件でまだ忙しいんだ。失礼するよ」 そんなメッセージが届きました。宿城の件・・・まだ何かあったのかな。いや待て、江楠さんの事だからきっと脅迫絡みだ。宿城がいなくなったせいで弱味が弱味じゃなくなった人がいて、その人たちを新たに脅す材料を揃えるのに忙しいんだろう。きっとそうだ。 【1人目:鈴白瑞葵】 「今日は黒のソックスを履いてますよ。ちゃんと見えますか?」 「ソックスは良く見えるけど、見えちゃいけないところまで見えてるよ!」 「えっ、どこですか?あ、わきの下ですか?」 「瑞葵ちゃん分かってて書いてるよね!下着だよ!」 【2人目:鈴白向日葵】 「靴下ですか。中々目の付け所がいいですね。差し色としても使いやすいアイテムですし、長いパンツを履くときはチラ見せしたいカラーを合わせれば周りに差を付けられますよ。柄物にも色んな効果があって、たとえば今日の私はこれ、ボーダーソックスですね。肉付きを良く見せる効果がありますが、ニーソックスタイプは太ももまで太めに見えちゃうので要注意です」 「・・・あ、ありがとう向日葵ちゃん。大変参考になりました。もしかしてシャツがボーダーなのも肉付きを良く見せる狙いがあるの?」 「人の事をパッド3枚じゃ飽き足らない女みたいに言わない!」 「ごめんなさい!」 【3人目:桃宮弥美】 「おじさ~ん・・・裸ソックスは流石にハズいからこれで許してぇ・・・?」 「待って桃宮ちゃん、私裸ソックスなんて一言も言ってないよ!?普通に服は着ててもOK!」 「えっ、やだもうー!おじさんの事だから靴下しか着てない写真欲しがってると思ったじゃん!」 「瑞葵ちゃんといい桃宮ちゃんといい私を盗撮魔か何かと思ってない!?」 【4人目:シリア】 「靴下なんて、変わったものを見たがるのね?はい、これでいい?」 「・・・よし、(下着は)見えてない。OKだよ」 「え、見えてない?靴脱がなきゃダメだったかしら?何なら靴脱いでもう一回撮って送るけど」 「あ、違う違う、こっちの話だから大丈夫だよ。ありがとうシリアちゃん」 【5人目:早渚玄葉】 「玄葉、靴下の写真撮らせて」 「は、何急に。きっしょ・・・いや、待った。いいよ、撮って」 「はいチーズ。・・・何で急に素直になったの?」 「後で脱衣所とかに乱入されたくないから」 【6人目:金剛院晶】 「自撮り、というものは慣れませんわね。これでよろしいのかしら?」 「えっと・・・あ、晶さん、今日は金色のドレスなんですね。似合ってますよ」 「ふふ、ありがとうございます」 (晶さん・・・それ靴下じゃなくてパンストです。しかもカメラが上を向き過ぎて下着が透けて見えてます。なんて言えないよな・・・) 【7人目:桜一文字花梨】 「早渚さんのたってのお願いだから一枚だけですよ~?メイド服に合わせて黒のニーハイです~」 「ありがとうございます、バッチリです。流石は桜一文字さん、見せちゃいけないところはちゃんと写らないようにしてますね」 「当然ですよ・・・って、ちょっと待って下さい。まさか見えてる写真を送ってきてる人もいるんですか?」 「あっ、そろそろ次の予定が。すみません失礼します」 【8人目:藤巳幽魅】 「幽魅はスマホ持ってないし、写真にも写らないからなー。直接見せてもらおう」 「凪くん、何を直接見たいって?ま、まさか生まれたままの姿とか」 「違うよ!靴下だよ!私がそんな破廉恥なお願いすると思うの!?」 「うん、ありえるかなって。あ、とりあえず靴下ね。はい、作ったよ」 こうして見ると、意外にデザイン物やカラフルな靴下を履いてる人は少ないんだな。・・・というか、誰も足元をそのまま撮ってくる人がいないのはどういう事なんだろう。まあ、誰の靴下なのか分かりやすくていいけど・・・。 しかし下着率が8分の3かぁ・・・また人に見せられない写真が増えていく・・・。