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京都と着物と忍者の花火

「たあ!!、はあ!!」 忍者か、サムライっぽい”イメージ(ガイジンの)”のコスプレをした、金髪の少女が、意味不明な動作で身体を動かしている。 忍者が謎な術を使って、大勢の敵を翻弄しているつもりらしい。 動きに合わせて、金色の尻尾が右に左にひらひら揺れる。 言わずと知れた、ブロント少尉だ。 今回、”本当”の日本文化の理解と研鑽のために、京都やその周辺の”視察”という名の観光旅行に来ているのだが。 やっていることが、アキバのオタクショップと同じでは来たかいが無いというものだ。 「少尉、もうちょっと本当の日本の服にしようか。ついてこい」 「わーお、隊長に服を見立ててもらうのは初めてです」 …… 「さーて、どんな服になるのか見ものだわね」 その様子を陰から見守る銀髪ロングヘアーの少女。 こちらも十分に怪しいが、わかっててやってるっぽい。 まわりには、外人娘の忍者ごっごに見えるだろう。 「わー、素敵!!」 着物に身を包んだ、金髪娘が、感極まってくるくる回っている。 見るからに外人娘のブロント少尉だが、よく見ると、どこかしら日本人と似通った雰囲気があり、 それが思いのほか着物と似合い、彼女の華やかでありながら清楚な容姿が引き立って見える。 「これが、日本の伝統衣装なんですね!!隊長も似合っていますよ!!」 「まあ、間違ってはいないな。だけど普段から着ているいるわけじゃないぞ。俺も来たのは10年ぶり以上だ」 二人は仲よく連れ立って、古都の街並みを歩いて行った 「静かですね」 着物と、古都の街並みにはしゃぎすぎて、珍しく疲れてしまったらしい。 少し早めに二人は宿に戻ってきた。 「これが、隊長の生まれ故郷の国の景色なんですね」 向き合って見上げてくる少尉の目が少し潤んでいる。 「アンジェラ……」 普段は呼ばない少尉のファーストネームが出てくる。 「隊長……」 「こんな時は名前で呼べ」 「イサオさん……」 隣の屋根の上から、現代風?な忍者が様子をうかがっている 「花火にはまだ早いですよ~。でも爆発しろ~ 」 黒いマスクの上からでも、にやにや笑いが浮かんでいるのが見て取れた

さかいきしお

コメント (1)

seahopper7388
2023年09月27日 05時07分

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