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イリュージョン

「面白いものを見せてあげよう」 彼が店の暗い天井に向かって花束を放りあげると、途端に花束がほどけて、花びらが鮮やかな赤金色の金魚に変わった。 金魚たちは空中を優雅にひらひらと泳いだ。なかにはヒレが羽根になっている魚だか鳥だか分からないのもいた。 金魚の泳ぐ何もない空間は、水のようにゆらゆらと店の照明を反射して、幻想的な光景へ変貌していた。 やがて金魚たちは皆、部屋の隅の暗がりや天井に消えて行った。 花束は綺麗に束ねられた、元のまんまに戻っていた。

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AI絵とAIと作った文。小説はシリーズにまとめてます。

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