朝食の時間も惜しいわ。すぐに出発するわよ
畏まりました、お嬢様。 すぐに御者を呼び馬車をご用意いたします。 僕の仕えるお嬢様はとにかく人形に目がない。 大きいものや小さいもの、機械仕掛けのものや陶器製のものなど、 面白い人形を見つけると自分の目で確かめて、 引き取れるものは交渉して買い取って来る。 今回の獲物は人間と変わらないくらい大きな球体関節の少女。 廃墟となっている屋敷に眠っているそうだ。 ただ、心霊スポットになっていることもあり、 夜な夜な少女の人形が踊っているとかなんとか… 僕は怖いの苦手なので出発が夜じゃなくてよかった。