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ウンダバー_の ミリしらフルーツ 完結編
こいつらはなに?どこからやってききたの? それはね…… この果物はサボテンの一種であるホンマナンソレという 多肉性のサボテン科の果実といわれています。 その種は野生動物のフン、天候や気候の変動によって 他の土地から運ばれてくるといわれています。 温暖な熱帯地域を中心に繁茂、増殖します。 あっ猫や!うわっ!にゃーん!にゃーん!!! 耐久性に長けた小さな黒い種は、その育成に適合する環境にたどりつくと約2週間をかけ発芽、急速に根を拡張させ定着します。 この時膨大な熱量を発生させ、時としてそれは 環境災害を引き起こす原因ともなるため、ホンマナンソレの 繁茂する地域には人や動物のコロニーが成り立たないといわれます。 定着したホンマナンソレは約1年から2年をかけ、巨大な地下茎を形成し耐熱、防寒にすぐれた地下に張り巡らされた茎根によって 地表にシュートを形成、更に効率化された光合成をおこないます。 多肉質の赤い構造体は養分と水分を豊富に蓄え やがて訪れる結実への準備をはじめるのです。 じゅうぶんに育ったホンマナンソレは結実のため その体内に蓄えた養分を次の世代へとつなぐ果実へと 作り替えはじめます。 柔らかく丸みを帯びた構造体は硬くやせ細り、外敵からの攻撃を 防護する硬い鎧へと姿を変えるのです。 そして、結実への最期の道程として ある一定の周期で訪れる特別な月の出る真夜中に その白い花は一斉に開花し、一夜限りの受粉を行います。 そして日の出前に花は枯れ落ち、後に残るのは ホンマナンソレ!!! 収穫されたホンマナンソレはその日のうちに 市場に出され、ホンマナンソレを求める人々たちは 口々に「ホンマナンソレ!ホンマナンソレ!」と言い合う なんだか少しほっこりする光景が見られるんだとか。 「ホンマナンソレ!(これはホンマナンソレですか?)」 「ホンマナンソレ!(はい、ホンマナンソレです)」 「ホンマナンソレ!(ホンマナンソレを求めています)」 「ホンマナンソレ!(どうぞ、ホンマナンソレです)」 「ホンマナンソレ!(ホンマナンソレをいただきます)」 「ホンマナンソレ!(ホンマナンソレ!)」 余り枠にはみやげものとして人気の高い ホンマナンソレの工芸品を置いときます。 スッポンパッという蚊取り線香をいれるやつらしい。 ではこれでホンマナンソレの解説を終わりたいと思います 起立!礼!爆発! バス!